横浜駐屯地のご紹介
横浜に陸上自衛隊の駐屯地があります。海・空の隊員やOBはもちろん陸自OBにもあまり知られていない部隊であるので隊友瓦版等を通じて紹介していただくものです。
1 所在部隊等
○ 駐屯地の沿革
横浜駐屯地は、1957年(昭和32年)に、横浜市保土ヶ谷区岡沢町に開設され、昭和58年に主力である中央輸送業務隊が創隊された。なお横浜・川崎地区唯一の陸上自衛隊駐屯地となっている。
○ 所在部隊
横浜駐屯地には中央輸送業務隊のほかに、第316基地通信中隊横浜派遣隊、第129地区警務隊横浜連絡班が所在し、合計約150人の隊員が駐屯している。
○ 駐屯地行事
横浜駐屯地は陸上自衛隊で対馬、和歌山に次ぐ3番目に小さい駐屯地でありながら、地元自治会が協賛する納涼祭には毎年2,000名を超える市民が訪れる。
2 中央輸送業務隊
○ 任務の概要
中央輸送業務隊は、民間の輸送業者と契約した各種輸送手段を取得し、隊員・装備品等を国内の全国規模及び国外へ輸送することを主たる任務としている防衛省唯一の輸送業務を専門とする部隊である。
○ 国内輸送
国内の輸送では、一昨年の伊豆大島台風に伴う災害派遣に際しては中央輸送業務隊がチャーターした船舶及び航空機による輸送業務を実施した。また北朝鮮による弾道弾対処の部隊派遣では、航空自衛隊PAC3の南西諸島展開のための船舶を取得するとともに、派遣先港湾等でのターミナル業務を実施した。なお今年度から通称「レディネス契約」により、2隻のフェリーを72時間以内に運航できる態勢を維持している。
○ 国外輸送
国外の輸送では、国際貢献及び海外訓練に伴う輸送業務を実施している。国際貢献ではゴラン高原の急激な情勢悪化に伴うUNDOF(国連兵力引き離し監視隊)派遣隊の緊急撤収に係る輸送業務を完遂するとともに、空路・陸路を利用した南スーダンへの300名規模の施設科部隊の派遣・交代等に関する輸送業務を実施している。また海外での射撃訓練のため10式戦車、AH64Dアパッチ・ロングボウ等の最新装備を米国内の演習場等へ輸送している。